
誤解されやすいのですが、中国語の学習に対してコーチングを行なっている私は、いわゆる先生ではなくて、コーチという位置づけです。
何が違うの?同じでしょ?と思うかも知れませんが、ちゃんと違いはあります。
コーチだろうが先生だろうが中国語が学べれば同じ、と言われればそれまでですが、一応生徒さん側もその違いをきちんと理解している方が中国語学習する上でも迷いがなくなりますし、学習の方向性を保って進めると思います。
というわけで、今回は中国語学習においてのコーチ(教练)と先生(老师)の違いを説明しようと思います。
コーチ(教练)とは?

コーチング自体の話にも繋がりますが、そもそもコーチは中国語を教える立場にあるわけではありません。もちろん中国語に関する質問も受け付けますし、部分的な解説は行ないますが、カリキュラムに沿って授業のように1から10までを教えるということはしません。基本的に学習は生徒が自ら進めていきます。コーチは、その学習サポートをする立場にあります。
学習の計画を立て、どういう内容の学習をして、今どういう状況にあるのか、日々の学習はどうなっているのか、きちんと中国語能力が上がっているのか、これらの管理と指導をしているのがコーチの役割です。ですので、究極を言えばコーチは学習内容を一切教えなくても成立します。とはいえ、それは極端で、実際には補足説明や分かりやすくするために解説などをしています。あくまでもそれは補助的な役割ということです。
実際に中国語に限らず、語学の学習において、その大部分は何をしているのかご存じでしょうか?学習のほとんどは、語彙の暗記・発音練習・リスニング練習・読解練習に費やされます。つまり自分でやるパートがほとんどです。その作業にコーチが付き合う必要はありません。
コーチは、その学習時間の確保ややる内容の方向性を指導して、生徒に練習させます。そしてその成果を確認したり、より定着がするように仕上げの指導をします。
スポーツに例えると分かりやすい

別の記事でも中国語(語学)は学問よりもスポーツという話をしましたが、ここでもスポーツに例えると良く分かります。さきほどの自分でやる学習パートについて、スポーツに置き換えてみましょう。
語彙の暗記:体力づくり
語学において、語彙は多ければ多いほど有利になります。スポーツで言えば、筋力や持久力などの体力に相当します。体力を向上するには、何をしますか?走り込みや筋トレなどが代表例ですが、語彙も同じです。やったらやっただけ向上する部分です。コーチがやるべき指導は、その練習メニューの考案と実施する練習の管理です。ここで教えるものは何もありません、いかにして効率的に向上するのかを考えて実践させるだけです。
発音練習:フォームチェック
野球や格闘技などで、最大のパフォーマンスを上げるためにフォーム(型)のチェックは欠かせません。しかも結構自分ではできているつもりでも、客観的に見ればあちこち調整しないといけない、なんてことは良くあります。発音も同じで、発音記号(ピンイン)を習って自分ではやっているつもりでも結構直してもらわないといけない状態の生徒は多いです。スポーツでも自分のフォームチェックを自分で完全に行なえる人は非常に少ないですが、発音においても同じです。コーチはきちんと発音が出来ているかのチェック、調整を行ないます。
リスニング・読解:パート練習
野球であれば、バッティング練習やノック練習です。サッカーで言えば、シュート練習、トラップ練習などそれぞれのパートの練習があるかと思いますが、リスニングや読解も同じです。色々な角度からの言い回し(書き方)をきちんと拾えるか、行っている内容を理解できるか、何度も繰り返し練習することで初めは分からなかった言葉がだんだんわかってくるようになります。まさに、全然打てなかった球がある日打てるようになったバッティングのように。
このようにスポーツに例えるとコーチが生徒に対してどういうことを指導していくのか分かると思います。この感じは、先生というよりは、コーチっていう方が近い気がしませんか?
あくまでもコーチは、生徒に教えるのではなくて、生徒の能力をいかに伸ばすのかをサポートする役割なのです。
オリンピック選手のコーチとは

中国語において、当然のことながら私はネイティブの中国人よりも中国語自体の能力は劣ります。語彙力にしても細かい発音にしてもネイティブは私よりもずっと上の存在です。では、その私はネイティブよりもコーチに向いていないのでしょうか?私は、それははっきり違うと言えます。生徒の中国語力を伸ばす能力がコーチの資質だとするのなら、私は普通のネイティブよりも伸ばせる自信はあります。
オリンピック選手のコーチっていますよね。私は昔から思ってたのですが、コーチって変な言い方をすれば、選手よりも上手ではないことがほとんどです。もちろん現役を退いている場合もありますが、もしも選手よりもコーチの方が腕が上ならば、選手ではなくコーチが試合に出ればよい話です。私は小さいころ、これが不思議でなりませんでした。選手よりもうまくないコーチが何をおしえるのだろう?って。でも今なら良く分かります。選手としての資質とコーチとしての資質はまた別だということです。逆もしかりで、優秀な選手が優秀なコーチになるとは必ずしもならないということです。
そういう意味では、私はネイティブよりもアドバンテージがあるものがあります。それは、中国語を「苦労して」覚えた経験です。ネイティブはいつの間にか覚えた言葉ですが、私は非ネイティブであるため、しかも30歳過ぎてから本格的に始めたので、それはそれは苦労しました。苦労した分、どこでつまづきやすいのか、どういう所を難しいと思い、どういう所に疑問を持つのかは、絶対にネイティブよりも良く分かっているはずです。これから学習しようとする人にとって、ここの共感を得られるかどうかはきっと思っている以上に大きいものだと私は考えます。
コーチとして、しっかりあなたの能力を伸ばします
しつこいようですが、コーチの最大の役割は生徒を伸ばすことにあります。それ以外は不要と言っても過言ではないです。極端な話、コーチは生徒よりも中国語能力なくてもいいのです。まぁ、実際それは流石にないのですが(笑)。私が言いたいのは仮にそうだったとしてもコーチングは可能ということを言いたいのです。自慢ではないですが、私は普通よりも飲み込みも物覚えも良い方ではありません。でも、だからこそコーチとしてやれることがあると自負しています。一生懸命あなたの能力を伸ばすお手伝いをします。